2024年12月28日土曜日

首相が角川春樹に会った 「鈴木書店の成長と衰退」

 雨じゃないけど、終日読書。

  数日前、石破首相が角川春樹と会って書店振興策について話をしたという。書店振興なんてのは、お上が口を出すことではないだろう。危ない、危ない。

 お上にできることがあるとすれば、経済をよくし、残業をなくし、可処分所得を増やし、誰もが無償で高等教育までを受けることができるようにすること。フェイクニュースや陰謀論に対抗できるリテラシーを身につけられるようにすること。そうすれば、きっと本を読むようになる。

小泉孝「鈴木書店の成長と衰退」論創社 ISBN: 978-4846013608

 僕も大変お世話になった鈴木書店の創業から倒産まで。僕がお世話になっていた80年代から90年代前半、それでも結構な取引があったと思うんだけど、鈴木書店の全盛期は60年代後半だったという。80年代にはもう既に後退期にはいっていた。そんな感じはしなかったけど、最盛期にはマル経の強い大学には大月書店の箱入りの「資本論」セットが5〜600セット納品していた、というような話しを聞くと、確かに後退期にはいっていたんだろうなーとも思う。そして、今では、たぶん1セットも売れていないだろう。岩波書店の「日本古典文学大系」は30万セット売れたという。ところが、今でている新版は3000部らしい。1/100である。
 そんな時代だった、と片付けることは出来ない。つまるところ、鈴木書店の衰退、倒産は、教養を蔑ろにしてしまったこの国の施策の結果だったんだと思う。それは今に続くこの国の危機。
 書籍業界の半世紀を俯瞰できる良書。


0 件のコメント:

コメントを投稿