2026年5月9日土曜日

新刊の扱いも始めようかと・・・高野秀行さんのZINEが入荷しました

 少しは新しい本も欲しいなぁ、それも一般の本屋さん、特に地方の本屋さんでは入手しにくいものをと思い、ボチボチと新刊の取り扱いを開始することにしました。はっきり言って、Books tabito 蔵 にとってはリスクでしかないんですが・・・。

 今日、「あの」高野秀行のZINEが入荷しました。


 お店とOnline shopで販売します。 →  Online shopはこちらです

 お店は少しずつ変化しています。たまにご来店いただけると嬉しいです。


2026年5月6日水曜日

周南本屋通りの準備 陳列用の棚を作りました

  今日は午前中は5月末の 周南本屋通り用の展示棚を作りました。主催者が180×90cmのテーブルを準備してくださるということで、その上にどう本を並べるか問題を考えます。立体的に並べないとのっぺらぼうな陳列になってしまいそうなので、棚を置いて並べようと思います。

 イメージはこんな感じです。ただ、このイベントは当店にとってはすごく経費がかかるので、棚はDIYすることにしました。材料はあるものを使います。

 切って、削って、釘を打って、ほぼ完成したのがこれです。
 あと一つ必要です。色を塗るか、このままにするか、悩んでいます。

 周南本屋通りはホームページも公開されています→こちら




2026年5月5日火曜日

初めてかもしれません 「一号線を北上せよ」

  オープン2年目はなんと3日連続で来店者ありと、とんでもなく好スタートを切ることができました。オープン以来、「初」です。感謝しかありません。


 さて、この国の首相はGWはベトナムとオーストラリアへ。この2カ国、大変素敵な国なのですが、今行くべきはそこじゃないでしょう・・・・と思うのですが。この国の生命線、原油をなんとかするために、イランと中東諸国へ行くときなのではないでしょうか? なんか、逃げ回っている感じがします。

 レアアースはいくつもの調達先を開発していくのは重要だと思いますが、まずは中国との関係を元に戻すべく行動するべきだと思うのですが。レアアースが入らなくなった原因は100%首相にあるわけです。この危機は、首相の責任です。10年、20年先ではない、今ここにある危機で、当面は中国から入れるしかないのは自明なことです。トランプでさえ理解していることです。どうするんでしょうね。石油とレアアースを欠いたこの国はどうなってしまうのか、不安しかありません。


沢木耕太郎「一号線を北上せよ」(新潮社)

 ホーチミンとそこから一号線を北上しながら訪れる幾つかのベトナムの街。
 この本のベトナムはまるでモノクロ映画の中にあるように描かれているように感じるのは、20年前の本だと知っているからか? それとも、深夜特急の旅と同じように行動する沢木をそこに見て、やはり古さを感じてしまうからか? でも、変わらないそのスタイルがいい。

 一方で、古都フエで関西のおばちゃんたちのツアーと出会う。その直前に、欧米の年配のバックパッカーたちとバスに乗り合わせた。彼らは、「格安のバスに乗り、安いホテルに泊まり、眉間に皺を寄せるような旅をしていた」「まるで経済的な旅をするだけが目的のような苦しい旅をしている」。沢木はおばちゃんたちのツアーを「いいなあ」と思い始める。そして、《若いうちは若者らしく、年をとったら年寄りらしくせよ》という古いペルシャの書「カーブース・ナーメ」を引く。
 そうかもしれない。(2019年 記)


 


2026年5月4日月曜日

オープンして2年目のスタートです 「あたらしい憲法のはなし」(文部省)

 古本屋を始めて1年が経過し、今月から2年目に入りました。昨日、今日と以前住んでいた広島繋がりで遠いところからお越しいただきました。感謝しかありません。


 昨日は憲法記念日でした。各地で「憲法を守れ」「憲法を変えろ」という集会、デモが行われたようです。国民の間で盛んに議論されることは歓迎されることです。ただ、第99条には「・・国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と書かれており、特に行政府の長が改憲を主張するのはいかがなものかと。憲法を擁護できないのであれば、公務員を辞めて在野で発言、運動すべきではないのでしょうか。

「あたらしい憲法のはなし」

 「あたらしい憲法のはなし」は1947年8月に文部省によって発行され、全国の中学1年生が教科書として学んだものです。以下、引用します。

「この前文には、だれがこの憲法をつくったのかということや、どんな考えでこの憲法の規則が出来ているかということなどが記されています。この前文というものは、二つのはたらきをするのです。その一つは、みなさんが憲法をよんで、その意味を知ろうとするときに、手引きになることです。つまりこんどの憲法は、この前文に記されたような考えからできたものですから、前文にある考えと、ちがったふうに考えてはならないということです。もう一つのはたらきは、これからさき、この憲法をかえるときに、この前文に記された考え方と、ちがうようなかえかたをしてはならないということです。」

(憲法前文)
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」

元自民党幹事長の古賀誠は先日のインタビューでこう言っています。
世界の国々がこの9条を持ったらその時初めて世界で戦争の起きない世界 平和に生きていけるのではないか。憲法9条には世界を平和にする力がある。憲法は世界遺産だ」


2026年4月27日月曜日

美作の里山に古本屋をオープンして1年経ちました 「 2000日の海外放浪の果てにたどり着いたのは山奥の集落の一番上だった」

  なんだかんだで、オープンして1年経ちました。次の営業日から2年目に突入します。色々あった1年でしたが・・・・なんて書きたいのですが、基本的に何もない、時々お客様にお越しいただき、時々ネットでご注文いただく、穏やかな日々でした。これからもこんな感じで続けていくのだと思います。

 この古本屋をやる動機みたいなものをホームページに書いています。「「人生を豊かにするのは、人、本、旅」だと言われています。そして、旅と本とこれまで出会った様々な人たちのおかげで今の僕はあります。そのことを実感しています。この古本屋さんで、本の中にある人・本・旅と、それぞれに出会っていただく機会となれば、そしてそれが実際の旅の動機になれば、こんな嬉しいことはありません。」というのに相応しい本に、ちょうど一周年というタイミングで出会いました。

  2010年、日本で生きづらい思いをしていた著者は自衛隊を辞めて、世界一周の旅に出ます。2回の放浪を経て、福岡県八女市の限界集落の古民家でゲストハウスを開業。開業すると、世界中の友達がやってきて、国内からは移住者もやってきて地方創生のヒーローになってしまう話。


 著者はこう書きます。「ワーホリっていうのは自由度はかなり高く、外国語を習得しながら世界中に友達を作りつつ働いて貯金できるというすごいシステムだ(中略)。できれば今の日本人の若者みんな、特に旅立ったころの僕と同じようにほとんど日本を出た国のないような人たちにはぜひともやってほしいチャレンジでもある。全く違う文化、考え方をする人たちに触れてほしい、そしてたくさんのカルチャーショックを経験してほしい。」

 著者は最初にカナダでワーホリをして英語を習得します。中南米では英語が通じないことを知り、グアテマラでスペイン語留学をします。こうやって旅の「ツール」を手に入れると、そのあとはヒッチハイク、カウチサーフィン、そして旅で知り合った友人宅へ。少ないコストで、行きたいところへは全部行った、やりたいことは全部した著者は、日本に戻り、山奥の集落でゲストハウスを開業します。

 彼の海外放浪がすごい! 誰にもはできないと思ってしまうけど、本当は多分本気でその気になればできることなんだと思わせてくれる。ウルグアイのムヒカ大統領にだって会ってしまう。

 本気で頑張ってみよう、という気分にさせてくれる書。(2026年4月 記)


2026年4月26日日曜日

嬉しい本の旅立ち 新しい本の値入れと棚だし

  今日は久々に複数組のご来店。推しの本も買っていただきました。こんな日があるから、細々とでも続けていきたいものです。

 そして、買い取った本の値入れと棚だし。少し入れ替えました。


 明日は1年目最後の営業日となります。何とか、1周年を迎えることができそうです。


2026年4月25日土曜日

5月の営業スケジュールを決定ました ちょっと変則的なところもあります

  GWが始まりました。旅行で岡山北部、鳥取を目指す皆様にちょっと立ち寄っていただけたらと思っている、美作の里山のBooks tabito 蔵です。今日は残念でした。

 営業日が分からなければ予定もできないじゃないか、ということもあると思いますので、ちょっと早めですが5月の営業スケジュールを決定ました。

 5月1〜3日は用があっておやすみします。代わりに4日〜6日の祝日は営業します。このあたりを目指してお越しいただけるととても嬉しいです。

 5月末は「周南本屋通り」出店のため閉店いたします。山口県のみなさまにお会いできると嬉しいです。

 大昔に書いていたバンコク・カオサンの古本屋事情をnote にアップしました。今となっては、全く役に立ちませんが・・・・・。
            昔、バンコク・カオサンで買った本




2026年4月20日月曜日

1年待ちましたね 「本なら売るほど(3)」

  ずいぶん待ちました。近くの本屋さんで探したのですが見つからなくて、先週末に梅田の蔦屋書店で見つけてようやく読むことができました。「本なら売るほど(3)」です。

 最初の「猫の威を借る・・」は少し前に「夢の猫本屋ができるまで Cat's Meow Books」(集英社)を読んでいたので、ちょっと笑いました。BAR「阿吽」とその本棚、そこで過ごす時間がとても素敵です。

 今回は十月堂の店主のTシャツが秀逸! 面白すぎ! どんなふうに面白いかは、本書を読んでご確認ください。(2026年4月 記)
 
 「本なら売るほど(3)」を含めて、書店関連の本をOnline shopに少しアップしました。少し古い本が多いのですが、本屋は楽しい! を感じていただける本たちです。

 Online shopは下記からご利用ください。ご注文いただけると、嬉しいです。





2026年4月12日日曜日

「周南本屋通り」の公式ホームページができたそうです 5月30-31日

  今日も静かに、Online shopに商品を登録しているとメールが・・・。

当店も出店する「周南本屋通り」の公式ホームページができたというお知らせでした。

 5月30-31日、山口県周南市です。山口県のみなさまとお会いできることを楽しみに、ボチボチと準備を進めています。

2026年4月11日土曜日

天気は良くて暖かかったのですが・・・・河出書房新社「世界探検全集」

  快晴の美作の里山でしたが、お客様のご来店はありませんでした。時間があったので、コツコツコツとOnline shopに河出書房新社の復刊された「世界探検全集」を登録しました。


 復刊にあたっては、各巻共識者による「巻頭解説=ナビゲーション」が書き下ろしで増補されています。全て貴重な書籍で、入手困難になっていたものもあります。非売品(全巻予約者特典)の「未来の冒険準備室」もあります。

 Online shopは少しずつ登録が増えています。ぜひ一度、覗いてみてください。


2026年4月6日月曜日

webから合計30冊の注文をいただきました Online shop

 今朝、PCのメールを開いてみるとOnline shopから注文が来ていました。

 メルカリに出品している本の注文もあって、合計30冊。嬉しい! ありがとうございます!  せっせと梱包して、出荷しました。

 そして、今日も新しい本を登録しています。Online shopをよろしくお願いいたします。



2026年4月5日日曜日

4月のフェアは「人生を変える旅」です

  昨日の春の嵐から一転、初夏の陽気になった美作の里山です。

 さて、4月のフェアは「人生を変える旅」です。著者たちの人生を変えた旅はどんな旅だったのでしょうか。少し古い旅ですが、いまの若い読者が読んでもきっとそんな旅をしてみたい、と思うような旅です。


 人生を変えるような旅に出会ってほしい、と思います。

 僕の人生を変えた旅は、1985年大学4年の時のヨーロッパ40日間バックパック旅でした。この旅と、たくさんの読書体験と大学や仕事で出会った人々が現在の僕を形作ってきました。

 Books tabito 蔵 にはフィクションもコミックスもあります。でも多くはノンフィクションです。その中でも、「旅の本」「冒険の本」「本の本」が中心になっています。ライフネット生命保険会社を創業した、立命館アジア太平洋大学(APU)の前学長・出口治明さんは、「人生を豊かにするのは、人、本、旅」だと言われています。そして、旅と本とこれまで出会った様々な人たちのおかげで今の僕はあります。そのことを実感しています。この古本屋さんで、本の中にある人・本・旅と、それぞれに出会っていただく機会となれば、そしてそれが実際の旅の動機になれば、こんな嬉しいことはありません。

2026年4月4日土曜日

営業中に停電!  こんなことが日常になるかもしれませんね 「流浪地球」

 今日、営業中になんと停電! 春の嵐のせいでしょうか。 しばらくして回復したかと思ったら、またすぐに停電。その後すぐに回復したのですが、本当のところ原因はなんだったんだろう?

 中東の戦争が長引けば、停電が日常になるかもしれません。中東からの石油や天然ガスがいつ輸入できるようになるのか見通せない中、補助金を入れて需要を喚起するなんてよくわかりません。ウクライナ戦争で原油価格が高騰した時にも、補助金をジャブジャブ注ぎ込見ました。確かに生活者にとっては厳しい状況で支援が必要だったと思いますが、それはガソリンや電気代に補助金を注ぎ込むのではなく、困窮者に直接的に現金支給して支えるべきだったんだと思います。

 かつてのオイルショックの時には、街からネオンが消え、テレビの深夜放送がなくなり、企業、家庭は徹底的な節電に努めました。そしてイノベーションが進み、アメリカなどと比べるとかなりの省エネ社会になりました。

 ヨーロッパはウクライナ戦争の原油高騰に対して、脱石油を大胆に進めています。本来でしたら、日本もそう進むべきだったと思います。再エネを大胆に進めるべきだったのです。さらなる省エネ社会の創造に舵を切るべきだったのです。そう思います。2回もチャンスを逃してしまいました。

  人類は愚かだ、という本。

SF寓話。
人類は全体として理性的、合理的であり得るのか、の物語。数百年、数千年に渡る計画を人類は計画的に成し遂げることができるのか、というのは現在の地球温暖化問題、資本主義的貧困問題、シンギュラリティ等々に人類は勝利できるのか、という問題の比喩である。「三体」でも、この短編集でも、人類は人類として長い長い計画に取り組むが、「三体」「流浪地球」では敗北し、「ミクロ紀元」「貪食者」「呪い5.0」でも現生人類は敗北する。


  一方、太陽と地球、人間の物語。「三体」もそうだったのかもしれない。太陽と地球の絶妙な関係性、太陽の大きさ、エネルギー、地球との距離・・・・。「三体」そして、この短編集は全て「太陽をめぐる物語」とも言えるだろう。それは、地球文明が限りない偶然の産物であることを讃える讃歌とも言える。


「流浪地球」
400年後に太陽はヘリウム・フラッシュと呼ばれる大爆発を起こす。地球はその爆発によって蒸発してしまうことがわかった。人類は、地球に巨大なエンジンを取り付けて、地球ごと別の恒星の元への移住を計画し、実行する。地球が太陽系を脱出するのに必要な速度に達した時、「反乱」が起こる。「地球は騙されました! 人類は騙されました! 太陽は昔の太陽のままです。太陽は爆発などしません。彼らがすべてを捏造したのです!」。そして、地球政府の高官はこう言って降参し、そして処刑される。「いつまでも理性を保ちつづけることなど贅沢な望みだ」。「理性」が処刑された瞬間、ヘリウム・フラッシュが起こり・・・・。人類は全滅はしなかった。流浪を続ける。
これは、「「地球温暖化」はフェイクだ」をめぐる、たぶん「予言」である。


「ミクロ紀元」
太陽がまもなく短期間のスーパーフレアを起こし、それによっておよそ5%の質量が失われることがわかったのが、今から二万五千年前だった。地球は焼き尽くされ、そして次に平均気温零下百十度くらいまで寒冷化することがわかった。200年後人類は〈先駆者〉を宇宙に送り出した、移住できる惑星を探すために。しかし、その成果は「人類は孤独である」というのがわかっただけだった。地球時間で一万七千年後、地球からのメッセージが途絶えた。そして二万五千年後、〈先駆者〉は地球に帰還した。そこで見たものは・・・・。遺伝子操作して体積を十億分の一にしたミクロ人間だった。人類は生き延びていた。今や総人口は百八十億人。ミクロ人類の最高執務官はこう言った。「太陽スーパーフレアがなかったとしても、マクロ紀元は滅亡したわね。私たちの何億倍も資源を消費しないといけないんだから!」。
これは、全人類が先進国の人間と同じ生活水準で生活するには、すでに地球一個分では足りなくなってしまっている、ということへの指摘である。


「呑食者」
地球を丸ごと飲み込んで滅亡させる「呑食者」は、人類よりも一億六千万年前に栄えた恐竜の子孫だった。蟻の物語、幸せな家畜の物語・・・。「(貪食帝国に移住した人類は)青い空の下、一面に広がる美しい草原で・・・楽しそうに歌い、踊っている」「彼らには安楽な生活が保障されている。飼育に求められる最低限の条件だからな。そうでなければ肉質が落ちる。地球人は高級食材で、呑食帝国の上流階級だけが食べられる。」。呑食者は人類に向かってこう言う、「もう二度とモラルを語るな」
今地球上で人類に次いで「成功」しているのは、鶏、牛、豚、羊、犬、猫だとも言われる。「良心的」「進歩的」人類はそれらの飼育環境の劣悪さに心が痛み、その改善に力を尽くす。捕食者のいない広々とした放牧地で新鮮で美味しい食料を与えられた牛は、高級な食肉となり人類の食料となる。彼らは「生」を全うした、ことになるんだろうか?  人類至上主義のモラルってなんだ、と言う告発。


「呪い5.0」
数十年前にプログラミングされたコンピュータウィルス「呪い1.0」はたった一人のそんな大げさではない「悪意」か、あるいは単なる「悪戯」で、社会にほとんど顧みられることなく「潜伏」する。偶然の連鎖と、最後は酔っ払いの戯言=やはりそれもある意味「偶然」にすぎないのだけど、コンピュータウィルスに決定的に役割を与える。指示された命令は全市民の殺害。コンピュータに接続された地下鉄、自動車、ガス、食料、薬・・・・全てが殺人マシンに豹変する。

間違いなくもうすぐ訪れる、すべてのものがコンピュータネットワークに接続された社会。そこに潜むリスクを鮮やかにあぶり出す。現在でも、自動運転車が「乗っ取りれたら」・・・のは話はある。もうすでに、ネットワークのどこかで蠢めいている「悪意」が絶対ないと、誰が言い切れるのだろうか? 


「中国太陽」
資本主義になった中国が中国太陽をつくて、資本主義以前の中国が破壊した生態系を回復させる。これは、資本主義になりきれない現代中国への批判か。宇宙への進出、植民が資本主義的は成り立たない現在、それを目指し始めた中国は資本主義を超えた、との礼賛か。

「山」
「「そこに山があるなら、誰かが必ず登ってくる」そのとおり。登山とは、知的生命の本能だ。(中略) その欲求は、生存に必要なものではない」。地球人と異星人との会話とそこで語られるコア人の歴史は、知的好奇心は人間の本質であり、止めることのできない営為であることを主張する。「山」は「未知」である。コア人の岩盤探索はまるで大航海時代の、あるいは月探索競争時代の人類の歴史。
「生きる」よりも「登る」を選択するのが人類。生き延びるのは、人類ではなく個人。「もしいま、なにかを裏切ることで自分の命を救えるのであれば、フォン(馬に冫)は躊躇なく裏切るだろう」。技術や知識を制御することは結局できないのだ、という予言。結局、核は使われるし、人類の遺伝子は操作されるし、シンギュラリティは訪れてしまう、という予言。

これらの短編を通して、著者は人類の行く末を暗示する。本能である知的好奇心を止めることはできず、それは地球の破滅まで行かざるを得ない。「生きる」未来は「暗い」が彼の人類感だろうか?(2022年9月 記)


2026年3月30日月曜日

Free Books 少し充実しました 「旅行人 2005年冬号 イエメン」

  昨日のことです。前日お越しのお客様が、「Free Books に出して」と蔵書をお持ちされました。


 少しずつ出していこうと思います。お店の前に出していますので、ご自由にお持ちください。


 中東の戦争は拡大しそうです。イエメンのフーシ派も参戦しました。フーシ派は2004年からイエメン軍との内戦に突入していきます。それ以前、イエメンは旅行者にとても魅力的な国でした。幸福のアラビアと呼ばれていた頃。



2026年3月28日土曜日

さようなら つげ義春 「無能の人・日の戯れ」

  「今日は開いてた」という言葉と共にお客様。週末しか営業していない古本屋 Books tabito 蔵 には、もしかしたら営業していない平日にお越しのお客様がいらっしゃったことがあるのかもしれません。

 さて、今日のニュースにつげ義春さんの訃報がありました。

お店には2冊在庫があります

 漫画はもちろんですが、僕はエッセイが好きでした。一番のお気に入りは「貧困旅行記」。あれはどこだっただろう、最初にその本を手にしたのは広島のどこか、古民家Cafeだったと思います。読み始めたらやめられなくて・・・・。



 

2026年3月23日月曜日

店主の 〇〇年に読んだ「極私的」ベスト10

  天気はいいけど、なかなかご来店のない日々。かつて書いた「店主の 〇〇年に読んだ「極私的」ベスト10」を少しずつnoteにアップしています。ブログのサービスも10年単位で振り返るとサービスが中止されていたりして、今では見返すことができなくなったサイトもいくつもあります。そんな、今では見ることの出来なくなったサイトにアップしていたものの引っ越しです。


 ただ、10年以上も前のベスト10はちょっと恥ずかしいものもあります。どうしてこの本がベスト・・・今から振り返ればそう思う本もありますが、当時はそう思ったのでしょう。

 現在、2009年以降の分をアップしました。あと10年分くらいあるので、少し恥ずかしいのですがボチボチとアップしていきます。

2026年3月21日土曜日

旅行人の蔵前仁一さんがご来店 サイン本出しています

 19日(木)のお昼でした。Facebookから「至急 ショートメールか電話しろ」みたいな連絡が来ました。何事だ、と思いメッセンジャーを見ると、なんと蔵前さんからの「昼過ぎから夕方にそちらの近くを通ります。もしよかったら伺いたいのですが、今日のご都合はいかがですか?」というメッセージが午前中に入っていました。もちろん、都合が悪いはずがありません。急遽、臨時営業します! ということにして、お迎えいたしました。

サインいただきました

 蔵前さんと小川京子さんにお越しいただきました。新しい本の取材も兼ねて旅行中、とのことでした。新しい本、楽しみでしかありません。
 この新しい本のことや、棚をご覧いただいて少し話をしました。店主にとっては最大のアイドルであり、舞い上がっていました。夢のような時間でした。


サイン本です。お店に出しています。Online shopにも出しました


 Books tabito 蔵には「旅行人」の本、雑誌「旅行人」、蔵前さんの本、揃っています。これらを読んで、旅に出よう!



2026年3月16日月曜日

「周南本屋通り」に申し込みしました

 「広島本屋通り 」が今年は場所を変えて「周南本屋通り」として開催するので、出展しませんか? というメールをいただいてから少し時間が経ったのですが、申し込みをしました。とても遠くて交通費がずいぶんかかりそうだし、宿泊も3日必要な感じだし、Books tabito 蔵 にとっては出店料も安くないし、ということで悩んだのですが、面白そう!が勝りました。


 5月30日(土)〜31日(日)の開催です。岡山表町ブックストリート以来の出店になります。今回は一箱古本屋よりも規模が大きくなりそうなので、しっかりと準備していこうと思います。楽しみです。


2026年3月15日日曜日

WBCは残念でした 「混迷の国ベネズエラ潜入記」

  今日はPCでWBC 日本vsベネズエラを見ながらの営業でした。ベネズエラは強かった! 今日は残念な結果になりましたが、今年のWBCも楽しませていただきました。そういえば、前回のWBC決勝戦はシドニーのサーキュラキーにあるユースのルーフでやっぱりPCで見ていたことを思い出しました。あの時も興奮しました。

 中東で始まった戦争によって、今年初めにアメリカに侵略されたベネズエラについての報道はなくなってしまいました。いま、どうなっているのでしょうか?

 この本は、アメリカに侵略される前のベネズエラに潜入した話です。


 北澤豊雄は快著「ダリエン地峡決死行」の著者。コロンビアの日本料理屋「侍や」を拠点に中南米を旅するライターが破綻国家と噂されるベネズエラに2019年に3度「潜入する」。潜入すると言っても、不法入国するわけではない。スポーツ記者と偽ったり、単なる旅行者と偽ったり・・・まあ、そんな感じで入国し、取材する。
 世界一の埋蔵量を誇る石油で豊かな社会経済を作っていたベネズエラだが、どこでどうしたのか・・今や最低賃金が月額400円(時給ではない、月収!)の国になってしまっている。そして、報道で伝えられる悲惨な状況。
 その本当を見たいと思った著者はいろんな手段を使って使って「潜入」する。何しろ「ベネズエラに行くコロンビア人の商人、十人中六人が帰ってこない」と言われるくらいに危険らしい国なのである。しかし、実際に著者が見た街には貧者が溢れているわけでもなく、まして死体が転がっているわけではない。
 しかし、やっぱり強盗に会うし、騙されるし、警察に拘束されるし、賄賂を要求される。命の危険はいつもそこにある、という感じ。ベネズエラでたくましく生きる人々のこと、破綻しかけた国の警察などの腐敗、月収400円の経済の仕組み・・ドキドキが止まらない潜入記。
 21世紀のこの地球のことである。(2021年4月 記)

2026年3月14日土曜日

Books tabito 蔵 の集落は約10戸 「ポルトガル限界集落日記」

  中東での戦争は終わりません。トランプ大統領は何も考えていない、でまかせの話しかしていないことがはっきりしました。世界の80億がどうしてこんな人物に振り回されなければならないのでしょうか? 

 戦争とは無縁のようなここ美作市の里山。約10戸の集落にBooks tabito 蔵  はあります。今日も全く平和な一日でしたが、昨日ガソリンを入れたらレギューガソリンは190円になっていました。戦争の影がちらついています。

 ポルトガルの限界集落だって同じようになっているかもしれません。

 ドイツ人の連れ合いと共に、ドイツの大都市ベルリンから移住したポルトガルの人口10人の限界集落の山向かい「ポツンと一軒家」でのスローライフ。広すぎる敷地には、代々の持ち主が手入れしてきた葡萄畑とオリーブ畑があり、狐やイノシシや鹿が訪問してくる。可愛い猫もやってくる。

 小さな村ではワインやオリーブオイルを共同で収穫し、そして制作する。人口が10倍以上になる村祭りが催され、大晦日には盛大な焚き火を囲んでひっそりと飲み食いをする。


 「昼食に、ワインは欠かせないお供だ。午後からの勤務があろうが、近隣の山畑から軽トラックを運転してきていようが関係ない。もしかしたら彼らにとってワインは酒ではないのかもしれない。とにかくみんな、なみなみとワインの入ったカラフェとともに悠然と食事を楽しんでいる。」という昼食には「最低でも一時間、大抵は二時間ほどゆっくりたっぷり食べる」という生活が羨ましい。

 平均的なドイツ人の収入の半分しかなく、物価は低いけど半分なんてことはなく社会保障負担も大きいポルトガルだけど、物質的にも精神的にも決して貧しくないどころか、そこにとても豊かな暮らしを見出します。

 人生の後半には、こんな生活がいいよね、と思わせてくれる本です。

 2024年に10戸ほどしかない里山の集落に移住した僕は、その濃密な人間関係や生活が、ポルトガルの限界集落と驚くほど似ていることに気づきました。(2026年3月 記)


2026年3月9日月曜日

貧すれば鈍する 国立博物館・美術館に「稼げ」と!  「体験格差」

  今朝の朝日新聞の記事です。文化庁は、国立博物館・美術館にもっと稼げ、入場料を上げろ、外国人にはもっと払ってもらえ、と伝えたらしい。財務省は稼げない館は再編、撤退させる意向らしい。

 貧すれば鈍する、とはこのことでしょう。大英博物館は入場無料です。スミソニアン博物館群は入場料無料です。ルーブル美術館は18歳未満および26歳未満のEU居住者は無料です。日本の国立博物館は現状18歳以下は無料ですが、それ以上は1000円程度です。決して高くはありませんが、大学生から入場料を取る国は珍しいでしょう。博物館法は、社会教育法に加えて文化芸術基本法の精神にも基づくことを定めています。であれば、先進諸国同様に入場料無料にするからどんどん来てね、とすべきなんだと思います。子どもの「体験格差」も問題になっています。それこそ「国を強く豊か」にするのは、このような体験、学習でしょう。こういうのをケチってもしょうがないと思います。


 なんとなくそう思っていたけど・・・というのを調査を通じて可視化したのが重要。

 直近1年間での「体験ゼロ」の子どもたちが約15%いるという。学校外での習い事やスポーツ、家族旅行や地域の行事への参加が全くない子どもたちである。世帯年収が300万円以下の家庭では約30%にもなる。
 「体験」にはお金もそうだが、時間も必要になる。シングルマザーの家庭など、お金はなくとか工面できてもそのお金を稼ぐために時間は工面できない。送り迎えや当番がある「体験」には参加させることができないのだ。

 第2部では具体的な体験格差が報告される。

 なぜ「体験」が必要なのか。「体験」は「子どもたちにとっての想像力の幅、人間にとっての選択肢の幅」に大きな影響を与えるからであり、「今を生きる子どもたちにとっての楽しさや充実感の問題であり、将来の人生の広がりに関わるより長期的な問題でもある」からであると、著者は言う。

 本書には、体験は贅沢品か、と問いがある。
憲法第25条には、「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とある。「文化的な最低限度の生活」の程度は時代によって変化していくだろう。子どもたちの一定の「体験」というのはそれに含まれていいのではないだろうか。結局は貧困の問題であろう。

 第3部では著者の提案と、実践が紹介されている。(2024年5月記)



 

2026年3月8日日曜日

Online shopへのアップ WBCに夢中になっています

  昨日は岡山ドームでの「ZINEスタジアム」へ(出店ではありません)。お店はお休みさせていただきまた。

 アメリカとイスラエルがイランを不法に攻撃して多くの市民が殺傷されているにもかかわらず、WBCが開幕してからはそのゲームに夢中になっている自分がいます。台湾戦ではやっぱり大谷はすごいなぁと半ば呆れ、韓国戦は手に汗握る展開での誠也の活躍に早くカープに戻ってきて! と思ったり。韓国戦はギリギリの緊張感に痺れました。スポーツ観戦の醍醐味です。

 開設したOnline shopにアップした「雑誌 旅行人」のバックナンバーがその日に何冊も買っていただいたので、今日はその続きで「雑誌 旅行人」のバックナンバーと少しの単行本をアップ。旅行人のバックナンバーはまだまだたくさん在庫があるのですが、ボチボチです。アップするのにそれなりの時間がかかっています。明日もまた、アップを進めます。買っていただけると嬉しいなぁ。

商品追加しているので、またご覧ください

 今晩は、オーストラリア戦。オーストラリアには十数回行っています。ちょっと、オーストラリアには頑張ってほしい、というか是非とも準々決勝に行って欲しいと思っています。今日はオーストラリアの応援かなぁ。

2026年3月2日月曜日

とりあえずOnline shopを開設してみました 「雑誌 旅行人 1995年9月号」

  この3日間は残念ながらお客様のご来店はありませんでした。メルカリに出品している商品の注文が少しだけでした。この10ヶ月間ほど、メルカリにアップして時々ご注文をいただいていましたが、値引きの要請や、心ないとしか思えないコメントがあったりとか、精神衛生的にはあまりよろしくないこともあったりして、独自のOnline shopを構えてみることにしました。

                                        Books tabito 蔵 のオンラインショップ

 店主のお気に入りで、ぜひ多くの方に手に取って欲しい旅、冒険、ノンフィクション分野の本をアップしていこうと思っています。まずは、雑誌「旅行人」のバックナンバーをボチボチアップします。30年くらい前の発行になりますが、そこにはいま読んでも、旅の楽しさ、大袈裟に言えば人生の喜びを感じることができる記事がたくさんあります。特に若い方に読んで欲しい、そして旅に出かけて欲しい、と心から思います。

 旅先で、たくさんの出会いをして欲しい。様々な文化、多様な価値観、生き方があることを知って欲しい。旅を過ごすことで、それらを受容するようになっていきます。そんな人々で地球を埋め尽くそう。そうすれば、戦争なんてなくなるはず・・・・。

 デザインなどまだ洗練されていません。とりあえず始めました、という感じです。少しずつアップデートしていきます。是非とも、よろしくお願いいたします。


 

2026年3月1日日曜日

3月のフェアは「戦争・紛争・内戦の前」です 「よく晴れた日にイランへ」

 3月のフェアは「戦争・紛争・内戦の前」です。イランで戦争が始まりました。また多くの人命が失われています。そして、人々が生活してきた街が破壊されています。


 21世紀になっても、戦争・紛争・内戦は止むことがありません。多くの街が破壊され、生活が破壊され、多くの人々が亡くなりました。ウクライナ、ガザ、イエメン、アフガニスタン、イラク、ミャンマー・・・そして、いまイランが破壊されつつあり、キューバも軍事的圧力に晒されています。破壊される前の、人々の生活を知る本を集めてみました。


 イランの人々はとても魅力的です。
蔵前仁一「よく晴れた日にイランへ」(旅行人)

 2014年のイラン。「旅で眠りたい」以来24年ぶりのイランは、当時よりずっと自由で、当時と同じように親切な人ばかりの国であった。「イランでは、ホスピタリティーのない街を探す方が大変なのだ」。街で、親切な人が次々と現れて、旅をサポートしてくれ。見返りを要求しない親切な人はどの国にもそれなりにいるけど、経験的に、東南アジアや南アジアではどちらかというと比較的少数派で、親切の後にお金を請求されるなんてことは結構あったりするけども、イランではそれがない。それは、例えば沢木耕太郎「深夜特急」でもそうである。
 イランはペルシャ人だけの国ではなく、たくさんの民族がくらしている多民族国家。僕の知らないクルド人の村や遊牧民のテント。隊商宿。シーア派の聖地。写真も素晴らしい。見たことのなかった村や風景。
 交通手段やホテル、食事のことも詳細で、いい旅行ガイドにもなっている。(2021年1月記)

2026年2月28日土曜日

3月の営業スケジュール決定しました 「失われた旅を求めて」

  昨日まで、北海道へ流氷を見に行ってました。4、5日前までは見ることができたのに、とガイドさんは言われていました。流氷は風で沖へ戻されて、美しいオホーツクの海が広がっていました。紋別港発のガリンコ号はその能力を発揮するとこなく、1時間のクルーズを終えてしまいました。

ガリンコ号 氷を砕きながら進むはずなのでしたが・・・・


 さて、3月の営業スケジュールを決定ました。春になりますので、営業日を原則として土・日・月に増やします。美作の里山で皆様をお待ちしています。


 今日、営業中にイスラエルとアメリカがイランへの爆撃を始めたというニュースが飛び込んできました。世界はイスラエル、アメリカという無法者国家とどう向き合っていくつもりなのでしょうか。また、見て見ぬ振りをするのでしょうか?  また、多くの人命が失われます。そして、街が失われます。イランの街が失われることがないように、祈るしか僕にできることはありません。
蔵前仁一「失われた旅を求めて」(旅行人)

 「1980〜90年代、バックパッカーが自由に旅ができた時代。それから世界は何を失い、どう変わってしまったのか」(帯のコピー)。

 決して、ノスタルジーということではなく、でも世界は変わってしまったんだなぁ、とつくづく思わせてしまう一冊。

 2000年代以降、自由に旅できるところは本当に減ってしまった。世界は安全ではなくなった。安全ではないところが多くなってしまった。旅行者にとって失われた旅。

「失われた」の一部は、それは「豊か」になったことによるものであり、僕らが残念・・いう類のものではないけど、もう二度と実際に見ることができないということでは、やっぱり少し残念なのである。あの時、行っておけばよかったと。

 世界が失くしてしまったものをしみじみと見入り、著者の言葉を聞きながら、今の世界は正しい歩みを続けているのか考える。(2024年8月記)

2026年2月23日月曜日

ミラノ・コルティナ オリンピック終わりました 「銀のロマンティク・・・わはは」

  北京冬季オリンピックが終わって4年が経ちました。そして、今日ミラノ・コルティナオリンピックが終わりました。4年前、オリンピックが終わってすぐロシアはウクライナへの侵略を開始しました。4年です。4年経ってもまだウクライナは戦禍の中にあって、ウクライナの人々は過酷な状況の中で生きることを強いられています。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ウクライナの民間人の死者は15,172人、負傷者は41,378 人にのぼるそうです。そしてウクライナ兵の死者は55,000人以上だと、ゼレンスキー大統領は言っています。結局、国際社会はロシアを止めることはできなかったし、僕らは無力であるということを突きつけられたままです。

 その後、イスラエルはパレスチナに対してジェノサイドを実行し、アメリカは武力でベネズエラを侵略し石油権益を強奪しました。そしてまた、イランを武力で威嚇し続けています。

 ダボス会議でのカナダの首相のスピーチ、これについて理解し、僕らは行動することを始めなければならないのでしょう。未来のために。


 オリンピックは、狂気の時代における徒花なのかもしれません。世界の現実、狂気から目を逸らせてくれるもの。ロシアの選手は締め出すのに、アメリカやイスラエルの選手は堂々と出場し、喝采を浴びます。矛盾に満ちているように感じます。

 それでも、美しいものは美しいし、その勝負、パフォーマンスに感動しました。心が揺さぶられました。見事に、世界の狂気から目を逸らせられてしまいました。でも、その感情を止めることができません。フィギュアスケートのりくりゅうペアのパフォーマンスに感動しました。ペア結成以前からの二人の物語を含めて、このオリンピックでの個人のショートまでの3回、そして最後のフリーの圧巻の演技。見事でした。

 それで、これを思い出しました。

川原泉「銀のロマンティク・・・わはは」(白泉社)   この本(古本)はBookstabito 蔵 に在庫あります

 川原泉、とてもいいです。

2026年2月21日土曜日

スピードスケート 高木美帆の1500m  「神の肉体 清水宏保」

 今日も査定の続き。なかなか悩ましいです。 

 さて、冬季オリンピックもいよいよ最終盤。日本勢の活躍に目が離せない毎日が続いていますね。今朝は、女子スピードスケート1500m。世界記録保持者の高木美帆にとって、絶対に金メダルが欲しかったのでしょう。レースの後の彼女は最初すこし寂しく見えました。

 2002年のソルトレイク冬季オリンピックの清水宏保もまた、500メートルで長野に続いて連覇をするはずでした。でも、そうならなかった。

吉井妙子「神の肉体 清水宏保」(新潮社)  この本(古本)はBooks tabito 蔵 に在庫あります

なぜそうならなかったのか、長野以降の次のオリンピックに向けて「神の肉体」を手に入れるためにトレーニングのこと、これまで語ってこなかったことを語ります。驚くべきことが明かされます。

 これから、高木美帆の驚くべき話を聞くことができるでしょうか。長い競技生活、オリンピックでの10個のメダル、栄光と挫折、全ての話を聞きたいものです。どんな人生を生きてこられたのか、どんな考えがあったのか、とても知りたいと思います。絶対に僕は体験できないものです。そしてきっと、大いなる刺激をもらうことになるはずです。




2026年2月15日日曜日

デジタルノマド 「中国でお尻を手術。」

 昨日買い取った本の査定したものから出しています。


 今日の朝日新聞、GLOBEは「21世紀の漂流者」。デジタルノマドの特集。土地に縛られずに、世界中が仕事場となる、羨ましすぎる生活。今までもそうだけど、これからはますますデジタルスキル、特にAIスキルと英語は必需だと感じました。


 この本も、デジタルノマドの物語と言えるでしょう。デジタルノマドに成長していく物語か?
この本(古本)はBookdtabito 蔵 に在庫あります

 2004年から2006年のタイ、ミャンマー、ラオス、中国の旅と昆明と上海での定住生活。 100m2の3LDKの真新しいマンションをひと月1万5千円で借りられるように、「ほとんど無収入の状態でこんな場所に住むことになって、ぼくは、自分たちが日本人であることでいかに大きな恩恵を受けているかということを感じざるをえなかった」という円がまだ強かった時代の旅。いま、この値段でこんな旅はできません。これもまた一つの「失われた旅」と言えるでしょう。

 昆明での定住生活中、寝下痢に襲われる。覚悟して病院へ。ポリープの切除手術から目覚めたところから、この物語は始まります。昆明の大学で中国語を学び、チベットへ旅し、その間にもライターとしての執筆を続けながら今後の人生のことも考えます。一時日本に帰国して、次は上海での定住生活。パートナーは定職につき、著者はやはりライター稼業を続けます。段々と板についてきて、これで生きていけるんじゃないかという展望がひらけてきます。

 旅、定住地での現地の人々との関係、一緒に旅することになる旅人との交わり、そして夫婦の変化していく関係性・・・いろんなことが、楽しい。旅は楽しい、を実感させてくれる本。