2026年2月28日土曜日

3月の営業スケジュール決定しました 「失われた旅を求めて」

  昨日まで、北海道へ流氷を見に行ってました。4、5日前までは見ることができたのに、とガイドさんは言われていました。流氷は風で沖へ戻されて、美しいオホーツクの海が広がっていました。紋別港発のガリンコ号はその能力を発揮するとこなく、1時間のクルーズを終えてしまいました。

ガリンコ号 氷を砕きながら進むはずなのでしたが・・・・


 さて、3月の営業スケジュールを決定ました。春になりますので、営業日を原則として土・日・月に増やします。美作の里山で皆様をお待ちしています。


 今日、営業中にイスラエルとアメリカがイランへの爆撃を始めたというニュースが飛び込んできました。世界はイスラエル、アメリカという無法者国家とどう向き合っていくつもりなのでしょうか。また、見て見ぬ振りをするのでしょうか?  また、多くの人命が失われます。そして、街が失われます。イランの街が失われることがないように、祈るしか僕にできることはありません。
蔵前仁一「失われた旅を求めて」(旅行人)

 「1980〜90年代、バックパッカーが自由に旅ができた時代。それから世界は何を失い、どう変わってしまったのか」(帯のコピー)。

 決して、ノスタルジーということではなく、でも世界は変わってしまったんだなぁ、とつくづく思わせてしまう一冊。

 2000年代以降、自由に旅できるところは本当に減ってしまった。世界は安全ではなくなった。安全ではないところが多くなってしまった。旅行者にとって失われた旅。

「失われた」の一部は、それは「豊か」になったことによるものであり、僕らが残念・・いう類のものではないけど、もう二度と実際に見ることができないということでは、やっぱり少し残念なのである。あの時、行っておけばよかったと。

 世界が失くしてしまったものをしみじみと見入り、著者の言葉を聞きながら、今の世界は正しい歩みを続けているのか考える。(2024年8月記)

2026年2月23日月曜日

ミラノ・コルティナ オリンピック終わりました 「銀のロマンティク・・・わはは」

  北京冬季オリンピックが終わって4年が経ちました。そして、今日ミラノ・コルティナオリンピックが終わりました。4年前、オリンピックが終わってすぐロシアはウクライナへの侵略を開始しました。4年です。4年経ってもまだウクライナは戦禍の中にあって、ウクライナの人々は過酷な状況の中で生きることを強いられています。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ウクライナの民間人の死者は15,172人、負傷者は41,378 人にのぼるそうです。そしてウクライナ兵の死者は55,000人以上だと、ゼレンスキー大統領は言っています。結局、国際社会はロシアを止めることはできなかったし、僕らは無力であるということを突きつけられたままです。

 その後、イスラエルはパレスチナに対してジェノサイドを実行し、アメリカは武力でベネズエラを侵略し石油権益を強奪しました。そしてまた、イランを武力で威嚇し続けています。

 ダボス会議でのカナダの首相のスピーチ、これについて理解し、僕らは行動することを始めなければならないのでしょう。未来のために。


 オリンピックは、狂気の時代における徒花なのかもしれません。世界の現実、狂気から目を逸らせてくれるもの。ロシアの選手は締め出すのに、アメリカやイスラエルの選手は堂々と出場し、喝采を浴びます。矛盾に満ちているように感じます。

 それでも、美しいものは美しいし、その勝負、パフォーマンスに感動しました。心が揺さぶられました。見事に、世界の狂気から目を逸らせられてしまいました。でも、その感情を止めることができません。フィギュアスケートのりくりゅうペアのパフォーマンスに感動しました。ペア結成以前からの二人の物語を含めて、このオリンピックでの個人のショートまでの3回、そして最後のフリーの圧巻の演技。見事でした。

 それで、これを思い出しました。

川原泉「銀のロマンティク・・・わはは」(白泉社)   この本(古本)はBookstabito 蔵 に在庫あります

 川原泉、とてもいいです。

2026年2月21日土曜日

スピードスケート 高木美帆の1500m  「神の肉体 清水宏保」

 今日も査定の続き。なかなか悩ましいです。 

 さて、冬季オリンピックもいよいよ最終盤。日本勢の活躍に目が離せない毎日が続いていますね。今朝は、女子スピードスケート1500m。世界記録保持者の高木美帆にとって、絶対に金メダルが欲しかったのでしょう。レースの後の彼女は最初すこし寂しく見えました。

 2002年のソルトレイク冬季オリンピックの清水宏保もまた、500メートルで長野に続いて連覇をするはずでした。でも、そうならなかった。

吉井妙子「神の肉体 清水宏保」(新潮社)  この本(古本)はBooks tabito 蔵 に在庫あります

なぜそうならなかったのか、長野以降の次のオリンピックに向けて「神の肉体」を手に入れるためにトレーニングのこと、これまで語ってこなかったことを語ります。驚くべきことが明かされます。

 これから、高木美帆の驚くべき話を聞くことができるでしょうか。長い競技生活、オリンピックでの10個のメダル、栄光と挫折、全ての話を聞きたいものです。どんな人生を生きてこられたのか、どんな考えがあったのか、とても知りたいと思います。絶対に僕は体験できないものです。そしてきっと、大いなる刺激をもらうことになるはずです。




2026年2月15日日曜日

デジタルノマド 「中国でお尻を手術。」

 昨日買い取った本の査定したものから出しています。


 今日の朝日新聞、GLOBEは「21世紀の漂流者」。デジタルノマドの特集。土地に縛られずに、世界中が仕事場となる、羨ましすぎる生活。今までもそうだけど、これからはますますデジタルスキル、特にAIスキルと英語は必需だと感じました。


 この本も、デジタルノマドの物語と言えるでしょう。デジタルノマドに成長していく物語か?
この本(古本)はBookdtabito 蔵 に在庫あります

 2004年から2006年のタイ、ミャンマー、ラオス、中国の旅と昆明と上海での定住生活。 100m2の3LDKの真新しいマンションをひと月1万5千円で借りられるように、「ほとんど無収入の状態でこんな場所に住むことになって、ぼくは、自分たちが日本人であることでいかに大きな恩恵を受けているかということを感じざるをえなかった」という円がまだ強かった時代の旅。いま、この値段でこんな旅はできません。これもまた一つの「失われた旅」と言えるでしょう。

 昆明での定住生活中、寝下痢に襲われる。覚悟して病院へ。ポリープの切除手術から目覚めたところから、この物語は始まります。昆明の大学で中国語を学び、チベットへ旅し、その間にもライターとしての執筆を続けながら今後の人生のことも考えます。一時日本に帰国して、次は上海での定住生活。パートナーは定職につき、著者はやはりライター稼業を続けます。段々と板についてきて、これで生きていけるんじゃないかという展望がひらけてきます。

 旅、定住地での現地の人々との関係、一緒に旅することになる旅人との交わり、そして夫婦の変化していく関係性・・・いろんなことが、楽しい。旅は楽しい、を実感させてくれる本。

2026年2月14日土曜日

数十年ぶりに懐かしい再会 興味深い本を買取します

 僕が大学の書籍部で働き始めた頃、アルバイトとして同じ職場で働いていた学生が、当時の面影を残したままBooks tabito 蔵 を訪ねてくれました。同じ業界で長く働いているので、そんな話をたくさん。実に久しぶりに佐藤幸治「憲法」や我妻ダットサンなんて話題が出てくるような話でした。楽しかった。

 彼は、当時は多分給与は全部本代に消えてしまっていたと思いますが、とんでもない読書家で、蔵書家でした。今もそうみたいです。


 今日、その蔵書のほんの一部を持ってきてくれました。とても興味深い本がありそうです。明日以降、査定が済んだものから出していきます。

2026年2月11日水曜日

初めての水曜日営業でした 「憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言」

  開業以来初めて水曜日に営業しました。昨年までは金〜月に固定して営業しました。年が明けてからは、土・日・祝の営業としています。ということで、本日営業でした。まあ、お客様のご来店はいつもの通り・・・でした。

 割と貴重じゃないかな、という本を出しました。

Books tabito 蔵 にあります

 さて、総選挙が終わって、とても重たい気分です。これから国論を二分するような政策に果敢に挑戦していくらしいです。半分を無視するような進め方はして欲しくないものです。

この本(古本)はBooks tabito 蔵 に在庫あります

 2005年発売の本書ですが、今また読まれるべき時が来たようです。


2026年2月8日日曜日

大雪で臨時閉店しました 「オマルの日記 ガザの戦火の下で」

  昨晩からの雪が積もって、日中も降り続く予報の中、大雪警報も発令されているということで、今日は臨時閉店させていただきました。



 実際、2回ほど雪かきもしたのですが、家の前の公道に出ることは不可能でした。金曜日に、期日前投票しておいてよかった。

 冬季オリンピックが始まりました。2024年はパリオリンピックでした。その最中、ガザではジェノサイドの悲惨の中にありました。いま、ガザやウクライナの人々はこのオリンピックをどう感じているのでしょうか?
この本(古本)はBooks tabito 蔵 に在庫あります

 現在進行形のジェノサイドの中を生きるガザの青年オマル・ハマド氏が、虐殺が始まった2023年10月8日から最初の停戦合意がなった2025年1月19日までXに投稿した「日記」。

 詩のような美しい文章が、残酷なジェノサイドを、人間の信じがたい行いを、地獄図絵を炙り出します。そして、僕らに突きつけます。「この世界で虐げられている人々を守ろうともせず、あなたは安楽な暮らしを続けられるのですか」(2025年1月4日)。「僕たちがどう生きているのか気にならない人がいるのは本当に傷つく。言わせてもらうが、僕たちの命はコンテンツじゃない。僕たちは本当に死にかけているんだ。あなたがたが見ている殺人や破壊は映画でもゲームでもない。僕たちの魂なんだ」(2025年1月8日)。

 2023年10月7日にハマスが行ったテロについては、オマルの意見に完全に同意することはできません。しかし、その後の状況はあまりに非対称です。日本も含めた「西側」が主張する価値は、ダブルスタンダードあったことも明白にしました。

 「殉教する日が来ても、僕のことばや詩が忘れられるのは嫌だ。全世界にそれを読んでほしい。そして知ってほしい、人生を愛し、あなたと同じように幸福で何の不安もない暮らしを送りたかったガザの若者がいたことを。」(2024年7月20日)  ガザで何が起こったのか、人々がどう殺されて、どう生き残ったのか、少なくとも僕らは知らなければならないでしょう。そして、オマルという青年が生きていることを。


2026年2月7日土曜日

新しい繋がりが・・・嬉しいご来店  「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」

  16時過ぎてから雪が強く降り出しました。蔵の中は、先日買ったストーブのおかけで22℃になりました。快適に過ごしています。

 本日はとても嬉しいご来店がありました。おかげさまで、今年になってお伺いした「喫茶曲がり」「古本たかつか」「cafeやまびこ」、それにkamiyadori_bunko様が繋がりました。これから、何かいいことがありそうです。


 8日(日)は多分家から出ることができないくらいの積雪になるだろうと思い、昨日、期日前投票に行ってきました。今回の総選挙の結果は・・・・嫌な、暗い想像しかできません。これからこの国はどうなるのか、不安でしかありません。テレビニュースを見ても、気分悪くなるだけ、不安で動悸が激しくなったりします。ニュースもワイドショーもやめて、これから2週間はオリンピック一択です。


 今回の選挙は全くの抜き打ちだったために"泡沫候補"は立候補の準備すらできなったのでしょう、メディアで取り上げられることは全くありません。そういう意味でも、ひどい解散でした。


 そもそも誰が名付けたのか「泡沫候補」。政党に所属するか、政党からの支持がない候補についてはマスメディアは「その他の候補」ということでほとんど無視する。「主要」と言われる候補者もまた、彼らを無視する。堂々と政策論争を交わそうともしない。
 著者はそんな彼らを「無頼系独立候補」と名付け、その選挙戦を追う。彼らには、立候補せずにはいられない、押さえつけきれない魂の叫びがある。そうしなければならない、強い強い思いがある。世界と比して無謀にも高い供託金、しかもほとんど戻ってくるあてもないのに、それでも戦わなければならない理由があるのである。
 それにしても、異常に高い立候補への参入障壁、独立系候補の声を届けようとしないマスコミをはじめとする選挙報道、この国の「民主主義」はどこかおかしい。(2018年4月 記)

2026年2月1日日曜日

2月のフェアは「失われた場所を求めて」 「深夜特急 第1便」

  月が変わって、先月のフェアを片付けて、新しいフェアの本を平台に並べました。2月のフェアは「失われた場所を求めて」です。

 この写真は、僕の1985年の旅でベルリンで撮った壁です。今は、もうなくなってしまいました。これは多分いい変化です。でも、世界には紛争や政治体制の変化、温暖化などで失われてしまった場所がたくさんあります。今では、本の中にしか見出すことのできない風景、場所があります。例えば、この本の香港。
 沢木耕太郎が熱に浮かされたように歩いた香港の廟街。中国に返還されたいま、その猥雑さはなくなってしまったようです。