本を並べる棚が足りそうにないので、床を張ってもらった時の残っていた杉材で、小さな棚を作りました。
少し前に行った鳥取の古書店「邯鄲堂」で買った本をやっと読了しました。とても面白かった。
金纓「それでも私は旅に出る」岩波書店 ISBN:978-4000012478
1990年代の旅。韓国で生まれ育ち、日本人と結婚して来日し、日本の教会で牧師を務めたのちに50歳を目前に旅に出た女性がデイパックひとつで、ひとり90ヶ国以上を旅をする。言葉ができるってことが、旅を可能にするし、豊かなするんだなぁとつくづく思う。世界中どこでも、現地の人とすぐ仲良くなり、自宅に泊めてもらったり、一緒に観光したり・・・。それが一回や二回ではなく「たまたま出会った人たちが招いてくれるままに泊まったら、南米の旅の半分以上をただで泊まり、食べる結果になったのだ」、と。これはもう彼女の才能だろう。そんな彼女の旅は、とんでもなく楽しい。そして、世界は美しい。人々はとても魅力的です。
ただ、30年前には想像もできないようなスピードで世界が変わっていっているというのも、古い本を読むとよくわかる。当時は多分多くの人がこう思っていたんだと思う。「東南アジアや中南米、アフリカを旅すると、心が痛む光景によくぶつかる。ホテルや高級レストランには、特権階級を除く現地の人は入れない。そこにいる本国人は従業員ばかりだ。そしてわずかなお金のために、どんなサービスでもする。(中略)問題は、彼らが決してサービスされる側にはなれないということだ。「持てる者」と「持たざる者」の区別があまりにもはっきりしているのだ」
2025年のいま、東南アジアや南米から普通の人々がたくさん日本に観光に来ています。そして、日本人は以前のようにそれらの国々へ行くことができなくなりました。「持てる者」と「持たざる者」は「決して」というほど変わらないものではなかったということです。(2024年3月8日 記)



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