2025年5月17日土曜日

ジャガイモは大丈夫か? 「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」

  昨晩から今朝までの強い雨で、ジャガイモが倒れてしまった。大丈夫かなぁ。


 さて、書籍業界ではベストセラーになっている本。読書好きの方々にもぜひ読んでいただきたい。


 素晴らしい本!  戦後の町の書店の歴史を、簡潔にわかりやすくまとめた本。長く書店業界に身を置いた身としては、知っていたり、聞いたことがあったり、または実際に体験して憤ったりしたことが多いのだけど、テーマ毎に時系列で整理されていて、とてもわかりやすい。今後の町の書店をめぐる議論はこの本をベースに進めればいい。間違った言説が巷を賑わしているけど、この本にある事実から始めた方がいい。そうでなければ、戦後ずっと続けてきた不毛の議論をまた続けることになる。経産省の「書店振興プロジェクトチーム」もそうならなければいいけど。残念ながら、そうなりつつある気がするけど。

 スマホの普及、本を読まなくなった、amazonが上陸したことが町の本屋を潰したわけではない。書籍・雑誌の売り上げがピークに向かって伸びていた1980年代にはすでに毎年1000店以上の町の本屋が潰れていたという。町の本屋は潰れないように「抗争」を仕掛けたが、出版社、取次、公取にことごとく破れ去ってしまった。「出版社、取次、公取が町の本屋を潰した」のである。

 いま、出版社や取次が町の本屋がなくなっていくのは「問題」だと言っているとしたら、それは本心からのものではないことを長く業界に身を置いた僕は知っている。出版社は自社の本がどこで売れてもいいわけで、取次は面倒な中小書店へは本を運びたくない、というのが本音だろう。今でもそれは変わっていない。

 ただ、著者はamazonがたった1社で、たった数年で書店が仕掛けた「抗争」で得ようとしていたことを得てしまったことも報告する。正味の改善、新刊の確保、注文品の物流、返品率の減少・・・・。つまり、日本の書店は「力」が足りなかった。(2025年5月記)

 その他、以下の本も。在庫あります。




0 件のコメント:

コメントを投稿