2025年5月30日金曜日

古物商許可証 「本のある空間採集」

  10日間ほど、オーストラリア・シドニーへ行っていました。向こうの本屋さんも少し見学してきました。なかなかいい空間でした。

 そして、ようやく「古物商許可証」を入手。申請から随分経ってしまったのは、許可が下りたら電話連絡があるだろう、くらいに思っていたのだけどそんなものはなくて、問い合わせしたら「とっくに用意できていますよ」ということでしたので。まあ、まだ買取しているわけではないので、特に困っていたわけではないので、問題なしです。

 「Books tabito 蔵」を作っていく過程で参考にした、かな。でも、ここにあるような素敵な空間には残念ながらなっていません。


 気持ちいい空間を作っている、各地の独立書店。小さくて、居心地の良い空間。「正確」なイラストでまるでそこを回遊しているような気分にさせてくれる。多分そこに並んでいる本も、すごく魅力的なんだろうなぁ、思わせる。

 妹尾河童の「覗いた・・・」シリーズを思い出してしまった(古い!)。とてもリアルで、まるでそこにいるみたいなイラスト。全部行ってみたい! (2024年6月記)



2025年5月18日日曜日

第3週が終了しました 「夕暮れに夜明けの歌を」

 5月1日にオープンして、3週目が終了しました。

 noteに簡単にまとめました。→是非、ご覧ください 


 ロシアはプーチンにすっかり変えられてしまったのでしょうか。ウクライナ侵攻のちょっと前に出版された本です。読後の感想に僕はこう書いています。「当たり前だけど、ロシアの人々も普通に生きている。」 今は、どうなんでしょうか? 


 旅はしないけど、旅本。強烈な異文化体験。ロシアの社会思想は、いまだにトルストイやドストエフスキーや・・その他多くの文豪、文学者の思想や思索が底流にあるにあるらしい。すごい。共通知になっているということ。僕らは、漱石や鴎外や、川端も三島も、春樹だってみんな知っている、読んでいるっていう前提では話なんてできないのに。

 著者はソ連崩壊後のロシアへ。ペテルブルクの語学学校でロシア語を学んだ後、モスクワの国立ゴーリキー文学大学に入学。学生数は全学年合わせても約250人程度だが、ロシアでは知らない人はいない大学らしい。「文学大学」なんてあるのもすごいし、そのカリキュラムもすごい、というか・・・ロシアっていう感じ。卒業すると「文学従事者」という資格を得るらしい。

 学友も先生もユニーク。東京藝大をもっとずっと圧縮したような感じだろうか?  多分そうなんだろう。 

 ソ連崩壊後の混乱・・・テロ、宗教、貧困・・の渦中のモスクワで文学を通じて先生や学友との交流。

 当たり前だけど、ロシアの人々も普通に生きている。(2022年1月記)

2025年5月17日土曜日

ジャガイモは大丈夫か? 「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」

  昨晩から今朝までの強い雨で、ジャガイモが倒れてしまった。大丈夫かなぁ。


 さて、書籍業界ではベストセラーになっている本。読書好きの方々にもぜひ読んでいただきたい。


 素晴らしい本!  戦後の町の書店の歴史を、簡潔にわかりやすくまとめた本。長く書店業界に身を置いた身としては、知っていたり、聞いたことがあったり、または実際に体験して憤ったりしたことが多いのだけど、テーマ毎に時系列で整理されていて、とてもわかりやすい。今後の町の書店をめぐる議論はこの本をベースに進めればいい。間違った言説が巷を賑わしているけど、この本にある事実から始めた方がいい。そうでなければ、戦後ずっと続けてきた不毛の議論をまた続けることになる。経産省の「書店振興プロジェクトチーム」もそうならなければいいけど。残念ながら、そうなりつつある気がするけど。

 スマホの普及、本を読まなくなった、amazonが上陸したことが町の本屋を潰したわけではない。書籍・雑誌の売り上げがピークに向かって伸びていた1980年代にはすでに毎年1000店以上の町の本屋が潰れていたという。町の本屋は潰れないように「抗争」を仕掛けたが、出版社、取次、公取にことごとく破れ去ってしまった。「出版社、取次、公取が町の本屋を潰した」のである。

 いま、出版社や取次が町の本屋がなくなっていくのは「問題」だと言っているとしたら、それは本心からのものではないことを長く業界に身を置いた僕は知っている。出版社は自社の本がどこで売れてもいいわけで、取次は面倒な中小書店へは本を運びたくない、というのが本音だろう。今でもそれは変わっていない。

 ただ、著者はamazonがたった1社で、たった数年で書店が仕掛けた「抗争」で得ようとしていたことを得てしまったことも報告する。正味の改善、新刊の確保、注文品の物流、返品率の減少・・・・。つまり、日本の書店は「力」が足りなかった。(2025年5月記)

 その他、以下の本も。在庫あります。




2025年5月16日金曜日

4日ぶりの営業 「冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ」

  火・水・木と休んで、4日ぶりの営業でした。美作市内へ行ったり、鳥取へ行ったり、なんちゃってファームの手入れをしたり・・・そんに毎日でしたが、ありがたいことにwebでのご注文を毎日いただいていて、それらの発送もしていました。


 インド・パキスタンのカシミールをめぐる紛争はとりあえず休戦になってよかった。僕がインドを旅行した1989年頃も当地は係争地であり、なかなか自由には旅行できなかったのかなぁ。でも、スリナガルやレーには旅行者は入っていたと思う。ラダックはカシミール地方だが現在は連邦直轄領になっています。外務省海外危険情報ではレベル1になっています。スリナガルはレベル2で不要不急の渡航はやめてください、となっています。

 カシミール・ラダックはとても素敵な場所です。行くのが困難ならば、せめて本で・・・・。

 昔、インドを旅した時、デリーでよくした話は、「これからどこに行く?」「スリナガルかレーか・・、とにかく涼しいところへ」。結局僕はどちらにも行かなかったけど、北インドは今でも憧れている。

 レーから旅の入り口バクラ・バオまでは車で数時間。道はそこで途絶え、急峻な地形に阻まれて冬の間はその先に行くことはできない。陸の孤島。ただ、厳冬の時期、ザンスカール川が凍ってしまう時期を除いては。

 川の上の氷の道を地元ではチャダルという。そのチャダルを辿ってヒマラヤの麓、チベット仏教を信仰する人々が暮らす、ザンスカールという土地をの最深部までを巡る。土地の人々の家、多くはガイドの親戚の家だが、に泊まりながら、その土地で暮らす人々の冬の生活、信仰がだんだんと描かれる。

 旅の途中から考えるのは、「ミツェ(人生)」のこと。「あれほどまでに強大な自然に囲まれた土地で、わずかな畑と家畜とともにつましく暮らす人生に、意味はあるのか。辿り着くことさえ困難な山奥のゴンパで、瞑想と仏への祈りにすべてを捧げる僧侶たちの人生に、意味はあるのか。」。静かに、著者は答えを見つける。

 この旅の最中もレーと繋がる道路の建設が進んでいた。今頃はもう一年中外界とつながっていて、この冬の旅も、ザンスカールの冬の生活も完全に過去のものとなっているかもしれない。(2021年6月記)

2025年5月12日月曜日

今日も嬉しいサプライズ! 「コロナ禍を生きる大学生」

 まだ海外から帰国する際には飛行機に乗る72時間前以降にPCR検査を受けて陰性証明が必要だった2022年夏のシドニーツアーに参会した学生(当時)二人と、シドニーの大学で僕らと交流したグループのリーダーだった学生。その後も何回か飲みに行ったり、シドニーで会ったりとしていました。彼らから、開店祝いのお花が届きました。感激です!  
 3人とももう大学は卒業して、就職したり大学院に進学したり、それぞれの場所で活躍しています。彼らと話をするたびに、僕はいつも「負けちゃいられない。頑張ろう」って気になります。3人がこれからどんな人生を歩んでいくのか、楽しみです。

 2020年3月、コロナがじわじわと広がっていた頃に講座を受けていた学生たちとシドニーツアー行きました。出国する時にはまだ切羽詰まった感はなかったし、シドニーでもスーパーの棚からトイレットペーパーが消える、なんてことはあったけど普通に市民は暮らしていました。わずか1週間くらいの滞在でしたが、帰国するころには普通ではなくなりかけていました。実際、あと1週間遅ければ、帰国できないというタイミングでした。僕らは帰国できたのですが、コロナ禍に留学先で帰国できなくなった学生たともいました。
北野真帆 / 内藤直樹「コロナ禍を生きる大学生」昭和堂 ISBN:978-4812221259

 パンデミックが始まった2020年2月に世界中の留学先にいた学生・院生。十分には言葉の通じない国で、情報が錯綜、次々に更新されてく中で、残るのか、帰国するのか、悩み、決断する過程。今の自分のこと、少し先と未来の自分のこと、家族と故郷の安全のこと、迫られる自己責任、様々な葛藤の中で皆自分で結論を出していく。そして、行動。スゴイ臨場感。スゴイ決断。

 あの時、多分数十万の留学生がいたはず。その一人ひとりが、未知の、経験したことない状況の中で、「決断」をして「行動」をした。彼ら、彼女らはもうどこででも生きていけるだろう。そのことはもっと語られるべき体験で、共有されるべきものだろう。企画した学生、北野さんが素晴らしい。

 スウェーデンに留学てしていて、帰国しない決断をした濱岡さんの言葉。長いけど、素晴らしいので引用。
「前例のない事態が発生したとき、これまで適用されてきたルールや方法が本来の機能や役割を果たさなくなってしまうことがある。今後も世界は急速な変化を続けるだろうし、大なり小なりの「前例のない非常事態」を、誰しもが経験することになるだろう。そのような場合においては、前例や周りの人が言うことを唯々諾々と従うことがただ一つの道ではないということを強調しておきたい。誰にも正解がわからないような状況においては、その外部にも前例やルールの中にもない一筋の光が、その混沌の中にいるものにこそ見えているかもしれないからである。」

 それにしても、たった数ヶ月の留学でも、彼女ら(執筆者は全員女性)は、素晴らしい「学び」「体験」をしていたことがわかる。留学先大学での新しい友人、寮やホームステイ先での人間関係、地域社会との関わり、行った先は異なるが留学生同士のネットワーク、語学、研究の成果・・・・。感動する。(2022年6月記)

素敵なお花をありがとう!


2025年5月11日日曜日

新しいお客さま 「童夢」

  天気悪くなってきたし、今日もお客さまは「0」かなぁ、と思っていたところ、二組の新しいお客さまにお越しいただきました。とても、嬉しいことです。


 一部で大人気のコミック「本なら売るほど」ですが、その2巻で「絶版になって急騰している」と書かれていたのが 大友克洋「童夢」双葉社版 です。日本SF大賞に輝く初期の大友作品のベストセラー。40年前の本なのに、絵もストリーも何もかもが古びていません。今でも、とんでもなく面白い。

大友克洋「童夢」双葉社


 「諸橋大漢和」の話。そうか、もう諸橋大漢和を買う人はいないのか? 辞書・辞典は古書店にとっては不良在庫でしかないという事実。しかし、そこに現れる「夢だったんです、枕元に大漢和を並べて眠るのが・・・」という若いアーティスト。そして、「人が本を動かすんじゃない。本が人を動かすんだ」

 その他、今回もとても素敵な話ばかりでした。(2025年4月記)


2025年5月10日土曜日

web注文分の発送 「歴史修正主義」

 ぼちぼちと、web(メルカリ)でもご注文をいただいていて、発送をしています。セブンイレブン、ローソン、郵便局とそれぞれシステムが少しずつ違っていて、面白い。郵便局が一番楽なような気がするが、担当者はあまり慣れておられないかも・・・・。毎日発送がある程度に注文があれば嬉しいなぁ。
→webリストは こちら です。

 自民党の西田某の「歴史書き換え」発言。学問的緻密性のかけらもない・・・この本をまず読んでいただきたいところでしょう。この本では「歴史的事実の全面的な否定を試みたり、意図的に矮小化したり、一側面のみを誇張したり、何らかの意図で歴史を書き換えようとすることを「歴史修正主義」と呼ぶ。歴史修正主義は、時代や政治状況により形を変えて繰り返し現れる。膨大な史料、目撃証言、物理的痕跡など、山のように証拠があっても、も消えることはない」とあります。

 サブタイトルは「ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで」。著者は二つの理由で日本の歴史修正主義は扱わない、と言う。一つは、著者の専門が西洋史であるということ、もう一つはヨーロッパと日本では「枠組み」が違うと言うこと。

 ヨーロッパでは、歴史修正主義の問題は「歴史の否定の法規則」とともに展開してきた過程を明らかにする。ホロコースト、ジェノサイドは否定することのできない事実であり、それを否定することは「ヘイトスピーチ」を禁止することと同意である。つまり、歴史を問題にしているように見えるが、実は人種偏見や民族差別、特定集団への敵意を煽る行為である、と言う。ヨーロッパはもうそこまで「行っている」。

著者は日本の歴史修正主義は扱わないと言いながら、所々に日本の現状、問題を忍び込ませている。そうしなければならないくらいに、この国の学術界は危ういのか、とすら思えてくる。(2021年11月記)

2025年5月9日金曜日

冷たい雨の午後 「NEXUS 上」

  二日間休んで、今日から営業再開しましたが、冷たい雨で残念ながら来店は「0」。まあ、覚悟していることなので、問題ありません。ボチボチweb(メルカリ)に商品をアップしています。もし、気になる本などがございましたら、是非ご注文ください。

こちら です。


 情報の歴史を踏まえながら、現在を分析し、未来を予測します。恐ろしいことが起こっているということがリアルに立ち上がってきます。


 情報とは「まったく異なるものを結びつけて新しい現実を創り出す。情報の決定的な特徴は、物事を表示することではなく結びつけることであり、別個の点どうしをつないでネットワークにするものなら、何でも情報となる。」そして、その情報ネットワークが人類の歴史をどのように作ってきたかを多くの歴史的な出来事を例に明らかにしていきます。

 現在の民主主義も全体主義も、印刷技術やマスメディアの発見と進化の結果であり、それらが民主主義も全体主義も可能にしてきました。

 第5章「決定-民主主義と全体主義の概史」は恐怖です。「要するに、独裁社会は強力な自己修正メカニズムを欠いた中央集中型の情報ネットワークだ。それとは対照的に、民主社会は強力な自己修正メカニズムを持つ分散型の情報ネットワークだ」とします。ところが、公正な選挙で選ばれた政権が、民主社会を簡単に強権的な独裁制、全体主義に変えていく様が描かれます。これは今から起こることではなく、これまで起こったことです。そして、現在の情報ネットワークはそのことをますます容易にしていることが明らかにされます。

 「強権的な指導者が民主制を切り崩すのに使う最もありふれた方法は、自己修正メカニズムを一つ、また一つと攻撃するものであり、手始めに標的とされるのは、裁判所とメディアであることが多い」「典型的な独裁者は、裁判所の権限を奪ったり、忠実な支持者だらけにしたりするとともに、独立した報道機関を全て閉鎖しようとする一方で、自らのプロパガンダ機関を構築して至る所に浸透させる」「学術機関や地方自治体、NGO、民間企業は解体されるか、政権の統制下に置かれる」

 これは「歴史」ではなく、いま起こっていることでしょう。そして、独裁社会や全体主義社会が民主社会に移行する際には壊滅的な悲劇がそこにあったことを私たちは知っています。だから恐怖を感じるのです。

 下巻はどう展開していくのでしょうか。(2025年5月記)


2025年5月6日火曜日

オープンして約1週間 「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」

  オープンして約1週間経ちました。noteにその感想を少しだけ書き記しています。→こちらもご覧いただければ嬉しいです。


 今日の朝日新聞の1面トップはペリリュー島に残された日本兵の遺骨収集でした。ペリリュー島の悲劇はこの漫画にあります。

  戦争の悲惨が完全に表現されているわけではありません。音も匂いもわかりません。現実はもっと悲惨だったことは容易に想像できます。でも、こんなことがあったという事実は知っておくべきだと思います。



2025年5月5日月曜日

漏水修繕しました 「ルポ 若者流出」

  1ヶ月以上前から漏水しているのは指摘されていたのですが、今日やっと修繕しました。→こちらが顛末です


 今日はこどもの日。ご近所のお子様にご来店いただきました。でも、子ども向けの本がなくて残念でした。

 こどもの日のテレビは「少子化」に歯止めが効かない・・・と、朝からずっと言っています。政府は「子ども家庭庁」まで作って少子化に歯止めをかけようとしていますが、その効果はないどころか、少子化を促進しているかのような状況です。多分やっていることが、やろうとしていることが全く的外れなんでしょう。生きにくい社会から若者たちは脱出しつつあります。そんな国で、子育てしようということにはなかなかなりません。若者たちが流出しなくてもいい社会を作るところから始める必要があるのではないでしょうか。

朝日新聞「わたしが日本を出た理由」取材班「ルポ 若者流出」朝日新書 ISBN:978-4022952646

 総務省のデータによると22年、23年に海外へ転出すると届け出て移住した日本人は15万人前後だそうだ。

 給与、労働時間、パワハラ、セクハラ、休日、子育て、教育、家族、結婚、多様性・・・ほとんど全ての指標で日本の「生きにくさ」は明確になっていて、それはたくさん報道されている通りなのだけど、若者、機動力のあるもはその解決策として海外を目指す。本書は海外に移住した若者たちのルポ。

 移住する理由の一つ一つが、「そうだよね」と納得。出生数の減少だけではなく、社会的流出もあって日本の人口は今後も減り続けるのでろう。

 そして、「日本人が生きづらさを感じている社会に、外国人の方々が期待や憧れを持ってきてくれるとは思えません。・・・・「外国人に来てもらえればなんとかなる」というあまりにも楽観的で、驕りのあるシナリオは、もう成り立たないと思います」という福井県立大の佐々井教授の言葉は重い。

 若者の流出を追うことで、この国の問題、早急に解決しなければならない問題を明らかにする。(24年5月記)


2025年5月4日日曜日

トマトの支柱を立てました  「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」

 以前NHK BSで放送された「エンジェルフライト」が昨日から地上波で再放送が開始されました。今でしたら、NHK+で視聴できます。

 


 考えてみれば、なるほどこういう仕事もあるはずだ・・・ということがわかる。他国で亡くなった方を国内の遺族裏もとへお届けする、またはその逆も。


 これも、考えたらそういうことをしているんだろうということはわかる。エンバーミング(防腐処理)である。そして、遺族へ届ける前に身体の修復をするのである。最後のお別れをするために、生前の記憶を美しく残すために、そして「忘れる」ために。

 こんなふうに、社会を支えている人たちがいる。国際霊柩送還士のたまらなく素敵な仕事のルポ。(2013年2月記)



 今日の午前中はなんちゃってファーマー。トマトの支柱を立てました。1週間ほどで少し成長してきたようです。これまで、途中から脇芽が伸び放題になってわけのわからない状態になっていたので、今年は綺麗な1本立てを目指します。
 そのあとは草取り。スギナだけは根絶したい、と思っています。他の草は少々生えたって構わないんですけど。

2025年5月3日土曜日

GW後半始まる! 「なぜ同胞を殺したのか ポル・ポト--堕ちたユートピアの夢」

 広報していないので、元々期待もしていないのですが、今日は来店「0」でした。基本的に、そういう日が続くことを想定しています。知っていたって、そう簡単に来られるところじゃないですので。


 ちょっと前に録画していたNHK50年目の悪夢 ~大虐殺 加害者たちのカンボジア~」を 見ました。ホロコースト、文化大革命、スターリンの大粛清・・・そして、いまパレスチナで起こっていること。これは、人間の持つ本質的な部分なのでしょうか。

 この本は、1999年のNHKスペシャル「ポル・ポトの悪夢」のための取材をもとにして、加害側の証言から大虐殺の真相に迫ろうとしたものです。



 カンボジアに行ったときから、この国の現代史に関心はあった。虐殺の事実は映画「キリング・フィールド」や、テレビの映像でそのことがあったことだけは知っていたが、なぜそのことが起こったのかについては知らなかった。どうして同胞(同胞ではなくてもそうなんだけど)を虐殺できるのだろうか。僕の行ったシュムリアップ、アンコールワットでそのことを知ることはできなかったし、カンボジア自身がそのことを積極的に明らかにしようとしているとも思えない。本書ではNHKの記者が、クメール・ルージュの元幹部への取材を中心に、なぜそのような大虐殺が起こったのかに迫る。ポル・ポトの人間性の問題なのか?その思想が必然としてそういうことになったのか?なぜ多くの国民がその狂気に手を貸すことになったのか。取材のなかで、次第に明らかになっていく。カルト集団と同様に国民全部が洗脳されたのだとか、強制労働で思考停止に追い詰められたのだとか、幹部は自分が粛清されないために積極的に関与していったとか、おそらくそのすべてが絡み合ったのだろう。それにしてもまだ僕には理解できないのだが、現代史のなかで、ソ連のスターリンによる大粛清や、中国の文化大革命など、共産主義、社会主義国家に特徴的にこのようなことが起こったのは、その主義と全く関係のないことなのだろうか。今北朝鮮で起こっていることは、これらとは関係のないことなのだろうか。緩やかな虐殺が起こっていないとは、誰か断言できるのか?本書で明らかになったのは、「人間はどんなことでもできる」ということである。同胞を虐殺していくこともできるし、難民を救うこともできるということである。(2001年記)

2025年5月2日金曜日

OPEN二日目 ご近所さんにお越しいただきました 「ゴンベの森へ アフリカ旅日記」

 昨日の夜はひどい風と雨でした。営業開始の12時30分には、春爛漫の快晴に。5月1日にオープンして二日目。今日はご近所さんがご来店。ありがたいことです。


 星野道夫のアフリカの旅を読んで、アラスカの旅を再読したくなりました。

 ジェーン・グドールとのチンパンジーの保護区、ゴンベの森への旅。アラスカを出て、初めてのアフリカ。

 彼女との対話、研究所のスタッフとの交流、チンパンジーとその森に生きる動植物への優しい眼差し・・・彼の紡ぎ出す言葉は、全てに暖かい。読む者を気持ちよくさせてくれる文章です。写真もまた、素晴らしい。

 著者はこの原稿を脱稿して20日余りのち、カムチャッカでヒグマに襲われて亡くなった。遺稿と言っていい作品。