正月はいつも各紙の出版社の全面広告を楽しみにしている。今年は朝日、読売、日経。毎日は近くのコンビニになかった。東広島で手に入る版。
岩波書店は1月12日発売、10年振りの大改訂の「広辞苑第7版」の全面広告をドーンと出稿! かと思いきや、全面広告は朝日だけ。日経と読売は1面のサンヤツ。10年前と違って、紙の辞書は売れなくなったし、注目度が全然違うからそんなものかと思ったけど、2008年、第6版が出るときの戯言で「岩波は当然「広辞苑」なんだけど、朝日だけで読売はなし。」と書いているから、昔と変わっていない。
講談社は朝日も読売も同じで「がんばれ山中先生!」。京大iPS細胞研究所への支援を呼びかけている。山中先生の2冊の本が売れている・・・というだけの理由ではないだろう。日経は広告なし。日経の読者が一番寄付しそうだけど、金持ち経営者、サラリーマンは寄付しないのか? 「寄付しそう」ってのが、間違っているのか。
集英社のコピーは「あなたの個性は、みんなの可能性だ」で3紙とも共通。でも、広告している内容は朝日は書籍と文芸雑誌、日経はファッション誌などの雑誌、読売はコミック誌と異なる。それぞれの新聞の読者をマスとしてはそんなふうに捉えているんだろうけど、それは本当に正しいのか? それにしても、コピーの意味するところが僕には全然理解できない。何を言ってるの?
小学館は朝日が「ビックコミック」。読売は「小学1年生」。日経はない。
結局、全面広告は日経は1社のみ、読売は3社で、朝日は大河ドラマ「西郷どん!」をどーんと宣伝のKADOKAWAを含めて5社であった。
全5 段広告も「面白い」。なるほど世間は、各紙の読者をそういうふうに捉えているんだなーという。日経は「文藝春秋」「早川書房」「双葉社」「晶文社」「飛鳥新社」。晶文社の「吉本隆明全集」なんては、日経らしいというか。双葉社の時代小説もそうか。経営者は時代小説が好きらしい・・・。読売は「文藝春秋」「早川書房」「光文社」「青春出版社」「中央公論新社」「自由国民社」。うーん、なんといったらいいのか、実用書が多い感。朝日は「新潮社」「文藝春秋」「三省堂」「大修館書店」「光文社」。三省堂と大修館、新潮社は朝日だけ。新潮社の「ギリシア人の物語3」の塩野七生を紹介する「17歳の出会い」は良かった。
以下は、2007年に書いた戯言。僕のやっていることが10年前と変わらない。成長していない。そして、出版社も変わっていない。10年たっても、全面広告出せる出版社も変わっていない。
元旦の新聞には出版社の1面広告が掲載される。出版社の新聞広告は他の業種の広告より随分安いらしい。日常的にも1面の下は必ず出版広告だし、この社会はまだ書籍というものに希望を持っているのだ、ということだろうか。幻想じゃなければいいのだけど。
出版社がその新聞と読者をどう見ているのか、というのはたぶん広告の内容に表現されていて面白い。講談社は朝日には「大江健三郎賞」の創設で大江の全身写真、読売には「週刊現代」の全面広告で藤原紀香のセミヌード写真、毎日にはコミックの全面広告。新潮社は朝日が15年かかって先日完結した塩野七生「ローマ人の物語」全15巻、読売は新春にドラマ化される新潮文庫3点、毎日なし(小さな広告はあり)。集英社は朝日が高倉健と文庫、読売は週刊ジャンプなどのコミック誌、毎日はMoreなどの女性誌。小学館は朝日が1月に創刊される「週刊 古寺を巡る」で、読売は小学1年生などの学年誌、毎日は「日本国語大辞典」などの国語辞典。岩波書店は朝日に岩波文庫創刊80周年で読売と毎日には出していない。(いずれも大阪本社版による)
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