お正月に実家に帰って、ほうれん草の苗と、ジャガイモの種芋をもらってきた。
早速、ほうれん草をなんちゃってファームに定植。実家のベテランファーマーの教え通りに、ほぼその間隔で植えた。聞いたのはそこまでで、このあとどうすればいいかわからないので、とりあえず放置。まあ、いずれちょっとは勉強してみよう。さて、どうなるか。
種芋は、部屋で芽がこれ以上の伸びないように放置しておく。定植は来月になってから。去年の、70%程度の成功体験があるので、うまくいきそうなきがする。昨年は1個の種芋であれだけの収穫。今年は2個もある。どれだけ収穫できるだろう?
昨秋に植えた、ニンニクとタマネギはこんな感じ。
順調なのか、そうでないのかよくわからない。完全に放置されている。冬のなんちゃってファームは低調なのである。
2017年1月9日月曜日
2017年1月4日水曜日
2016年に読んだ本 ベスト10!
2016年もベスト10を選べる程度には読むことはできたけど、もっともっと読みたい! という欲求は募るばかりである。年間100冊程度は読みたいものである。
さて、ベスト10ですが、いつものように、これらは僕が2016年に読んだものであって、2016年に発売されたものには限っていません。
2位 田中 真知「たまたまザイール、またコンゴ」偕成社
すごい旅。中央アフリカの旅は、思うようにいかない。でも、旅って思うようにいかないからこそ面白い。絶対に真似はできないけど。
1991年と2012年の2度、中央アフリカのコンゴ河を下る旅。1991年と2012年の間にはアフリカ世界大戦と言われるほどの激しい内戦、戦争があり国名も河の名前も変わってしまった。
日本に住んでいると、そのスケールが想像できない。広いところで河幅が10Kmあるという。1回目の船旅は、丸木舟の約600Kmを含めて約1000Km。2回目は丸木舟の約400Kmを含めて約1700Kmの船旅。これでも、コンゴ河の一部でしかない。1700Kmって、東京から沖ノ鳥島での距離と同じくらいらしい。流域面積は日本の面積の10倍あるらしい。全然わからない。
オナトラと呼ばれる船が1990年代にはこの大河を行き交っていた。まるで町ごと移動しているような・・・そんな船に乗り込む。交易の品、キャッサバや魚の燻製、そして猿の燻製。それらが甲板に所狭しと置かれそして炊事、洗濯。そこは生活の場。そして、丸木舟の旅。
20年後、コンゴ河の風景は少し変わっていた。流域の人々は携帯電話を持ち、内戦で拡散した武器を持った。でも、オナトラはなくなったけど、相変わらず大河には船上で生活する人々が行き交い、そしてやっぱり旅は思うようには進まないのである。
3位 岸見 一郎「100分de名著 アドラー 人生の意味の心理学」NHK出版
初めて知るアドラー心理学。フロイトとの違いで理解しようとすると色々と腑に落ちる。この歳まで生きてきて、アドラー心理学の方がより人間を理解している、人間というのはそういうものだということを、深く思うのである。というより、フロイトには違和感だらけであった。
「これまでの人生はこれからの人生をどう生きるかには影響を与えない」「フロイトが「リビドー(性的欲求)」を人間のパーソナリティの基礎であると考えたのに対し、アドラーは劣等感をリビドーに代わるものとして持ち出して」「アドラーは人間をタイプで分類することを否定し」「あらゆる悩みは対人関係の悩みである」「人生の意味は貢献、他者への関心、協力である」・・・いちいちもっともである。
合計100分の番組のためにまとめられている本であり、したがって簡潔すぎるくらいに簡潔であり、しかしながら、アドラー心理学のさわりをきちんと知ることができる。
4位 永井 幸寿「憲法に緊急事態条項は必要か」岩波書店
現憲法は災害などの緊急事態について想定し、国会が機能するように定めているし、法律で一部の基本的人権を制限することまで含めて準備している。災害にも、テロにも現憲法と法律で対処できるである。できるように原理的にはなっているのである。出来ないとすれば、きちんと準備していない国会と行政の怠慢でしかない。そして、この国が先の大戦に突き進んで引き返せなかったことや、例えばワイマール憲法下において合法的にナチ政権が誕生したのは、どちらも国家緊急権の乱用であった事実を踏まえれば、現憲法は国家緊急権を認めていない、と著者は言う。それが学会の通説だと。
そして、自民党の憲法試案にある国家緊急権条項が、それら過去から一切を学ばないばかりか、大日本国憲法の国家緊急権よりもさらに首相に権限を集中させ、基本的人権を制限し、国会や裁判所の役割を排除する、とんでもなく危険なものであるということを明らかにする。
5位 崎谷実穂 柳瀬博一「混ぜる教育」日経BP社
別府にある立命館アジア太平洋大学(APU)は、学生の半分が留学生(80カ国以上から約3,000人)、教員の半分が外国人で、ほとんどの授業が日本語と英語の2本立てで用意されている。そこでは、教室や寮や地域を通じて、日本人と外国人が混ざり、上級生と下級生が混ざり、教員と職員が混ざり、学生と地域が混ざり、そして別府と世界が混ざっていく。
混ざることで、「化学反応」が起こり、創発が起こる。そして日本人学生は異文化を正しく肌感覚で理解して英語でもコミュニケーションできるグルーバルな感覚とスキルを持った人に成長していき、外国人学生は日本のマインドと日本語でもコミュニケーションできるスキルを持った人として、グルーバル化する日本企業の中で重要なポジションを得ていく。
「グローバル化」する大学の一つのモデルがここにある。そしてそこには、留学生数や英語で開講される授業の割合を増やすとかということの前提として、深い深い「想い」があるのである。そしてそれが決定的に重要だということを、本書から思い知らされる。創設者のその「想い」に共鳴して駆けずり回った人々の熱さが、今もまだ駆けずり回っている人々の熱さが、この素晴らしい大学と成長した学生たちを生み出している。
6位 宮城公博「外道クライマー」集英社
すごい人たちがいる。
地球上には人跡未踏の空白地帯は深海にしか残されていないと思っていたが・・・。今ではドローンなどによってその絵はたやすく見ることはできるようになったが、でも人類がまだ足跡を残したことがない場所がたくさんあるらしい。那智の滝もまだ誰も登ったことはないし、黒部の称名滝の上部のゴルジュ称名廊下もまた誰も突破したことがないという。台湾のゴルジュ、タイ奥地のジャングル・・・・。そしてそこに挑む沢ヤ、クライマー。
比喩ではなく、本当に命をかけているのだけど、その深刻さはなく、それどころか那智の滝に至っては逮捕までされてしまう自分たちをどこか誇りにすら思っているような「外道」な感性。でも、ギリギリの命をかけた切迫さもまた伝わってくる。面白すぎる生き方。高野秀行が帯で絶賛「冒頭から角幡唯介の「解説」まで、面白くないページは1ページもない。」。そのとおりの痛快な本。
7位 農中 茂徳「三池炭鉱 宮原社宅の少年」石風社
上野英信は「1960年4月現在、三井三池労組の子どもは日本で最も幸福な子どもである」と言い放ったらしい。
著者は僕より17年早く大牟田で生まれる。しかし、僕が小学生の頃、僕の小学校区にあった社宅の記憶と、そして僕らの遊び・・・、まるで同じ時代を生きていたかのように記憶が蘇る。昭和30年代の宮原社宅の少年の記録は、昭和40年代の僕の少年時代の記憶と重なる。ただ、僕には三池闘争の記憶はないけど。僕の小学生時代、三池闘争と三川坑の炭塵爆発を経て石炭はすでに斜陽になり、高度経済成長から取り残された故郷はまだ「戦後」を色濃く残していた、ということなんだろう。
子どもたちと大人たちの大牟田弁の会話が、身体に沁み入ってくる。
8位 福嶋 聡「書店と民主主義 言論のアリーナのために」人文書院
書店員の覚悟。ヘイト本もシャルリー・エプドの本も、元少年Aの「絶歌」も、遡ればサリン事件のあとのオウム真理教の本も、全部売ってきた著者。「たとえその主張に大いに疑問を感じる本でも書店の書棚から排除すべきでない」。そして、「自分が展示した本が、自分が作った書棚が読者に害悪を与えるリスクを引き受ける覚悟を、書店員は持たなければならない。」その上で、「主体性を持って仕事をするべきである。排除しないのと傍観することとは違うし、中立である必要もない」「現にそこにある事実を覆い隠しても、それがなくなるわけでもなく、見えなくするのは結局良い結果を生まない」という。ヴォルテール「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」ことが民主主義の本質であるとすれば、書店もそうでなければならない、言論のアリーナでなければならないと著者は言う。書店員の覚悟である。
9位 小倉 孝保「空から降ってきた男-アフリカ「奴隷社会」の悲劇」新潮社
ヒースロー空港の直前で着陸態勢に入ったアンゴラからのBA便の主脚格納部から墜落して死亡した26歳の男の人生を追うノンフィクション。主題はアフリカ人がアフリカ人を奴隷のように扱う現状と、行政の不正、絶対的な貧困なんだけど、僕が興味を持ったのは、その男性が欧州を目指すことになった要因の一つとなった女性の人生。実はこちらも凄まじい。
女性は82年生まれ。父親は英国人で母親はスイス人。母方は祖母がブラジル人で祖父がドイツ人。国籍はスイスとドイツで、望めばイギリス国籍もすぐに取れる。日常的に母親のフランス語、父親の英語、祖父母のポルトガル語とドイツ語に囲まれて育った。2歳の頃から家族でサハラ砂漠に渡り、ランドクルーザーで移動しながら、モロッコ、アルジェリア、モーリタニア、マリ、ニジュール、ナイジェリア、カメルーン、チャド、中央アフリカと行く先々で車を止めてテントを張った。そのように7歳まで暮らした。その後高校まではジュネープにある、国連の機関に働く人たちの子女が通う国際学校で教育を受ける。高校在学中にカメルーン出身で富豪、2歳年長の同じ高校の男性と結婚。18歳でイスラム教に改宗。そのあと同居することもなく、高校を卒業してイギリスの大学で学ぶ。2008年に南ア、ケープタウンの豪邸で一緒に住むようになるが、まるで幽閉されているような生活。ただ、お金の心配だけは無用であった。そこで、住み込みの庭師だった件の男性、墜落した男性と出会う。そして、二人でケープタンウの豪邸を脱出。男の故郷、モザンビークに逃げるが、資金もつき、路上での生活に。死の間際まで追い詰められて、母を頼って一人ベルリンへ。そこで生活を立て直して、ジューネーブへ再び。カメルーン人の夫と正式に離婚して、今はガンビア人の夫と暮らしている。
いやはや、こんな人生もあるんだ。何々人とか、国籍は何々・・とか、そんなことを完全に超越している。こんなふうに、いずれ地球人になっていくのかなー、と感じたのであった。
10位 宮下 奈都「羊と鋼の森」文藝春秋
2015年本屋大賞受賞作。
なぜか、第1回本屋大賞の「博士の愛した数式」を思い出した。なんとなく似たテイストの静かで気持ちいい小説。幸せって多分どこにでもあって、でもそれに気がつける人と気付かずにずっと探し回っている人がいる。主人公の新米ピアノ調教師は気がつけた人で、だから僕は幸せな気分になれた。
そして、2016年の圧倒的第1位は
1位 ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」河出書房新社
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